- 1液性と2液性
- シンナー
- 塗料
- 塗装
2019/07/15
1液性と2液性塗料の作り方を実演&解説します!!
今回の「塗替え道場」が配信している「塗替えTV」の動画から、またまた塗装班・寺西くんの解説動画をご紹介!
気になる動画はこちら!
↓↓↓
前回、1液性と2液性の塗料の違いを解説した動画をご紹介しましたので、今回はその作り方を解説します!
前回の動画はこちらです↓↓↓
★塗替え道場TV★はこのHPの左側にあります!
毎日、配信していますので、ぜひチャンネル登録よろしく~!
1液性と2液性の違い
今回は塗装班職長・寺西くんが実際に塗料を作っている動画をご紹介しますよ!
前回、1液性と2液性の違いをご紹介していますが、覚えていますか~?
1液性…そのまま使える(希釈は必要)
2液性…2つの液を混合して使用
塗る前の準備だけでも1液性と2液性は違いがあるのですね。
大きな一斗缶に塗料が入っているのですが、それぞれ開けて準備をしていきますよ。
なぜ、そんな準備が必要なのか、どのぐらいの量を混ぜていくのかなど細かく寺西くんが教えてくれます!
1液性はすぐ使える!
現場材料置き場で早速始めますよ!
広げられたシートの上に一斗缶が置かれています。
1つは小さい缶と一斗缶のセットでこちらは「ハイポン20デクロン」という塗料です。
2つを混ぜ合わせて作るので2液性といいます。
もう1つは「エスケープレミアムシリコン」という塗料で、このまま混ぜなくて使えるので1液性というのですね。
おや?隣にもう1つ一斗缶がありますね?
こちらは希釈用のシンナー、「エポキシシンナー」です。
1液性は混ぜなくても良いのですが、希釈するものは必要となります。
シンナーを混ぜて少し薄めた状態にすると使いやすくなるそうですよ。
水性塗料の場合は水を入れます。
では1液性の方から作っていきましょう!
まずは缶を大きく開きます。
実はこのままでも、水やシンナーを入れずに1液性はすぐ使えるのですが、固くて塗りにくい!
なので、ちょっと薄めますがどのぐらい薄めるのでしょうか?
適当に薄めていいわけではありませんよ。
入れすぎても少なすぎてもダメです。
標準化水量というものが決まっています。
このエスケープレミアムシリコンは0~0.8%となっていますので、1割ないくらいの量で薄めるのですね。
塗り替え道場では5%で希釈して使用しています。
エスケープレミアムシリコンは一斗缶に15kg入っているので
15kg×0.05%=750g
750gの水を一斗缶に入れま~す。
ここで、かくはん(混ぜる)しますよ~!
電動ミキサーでかき混ぜます。
かくはん中~かくはん中~かくはん中~!
キレイに混ざりましたので、これで完成です。簡単ですね!
このまますぐ塗れるそうですよ~。
1液性は楽ちんですね。
使いきれなくても密封しておけば、また使用可だそうです。
2液性は使う分だけ
次は混ぜて使う2液性です。
一斗缶と別にもう1つの小さい缶があります。
こちらの缶の中身は硬化剤が入っているので、2つを混ぜ合わせますよ。
それぞれ、量って混ぜますが、これも適当にやってはいけません。
決められた量を量り、混ぜ合わせないとダメですよ。
では量りましょう。
今回使う塗料、ハイポン20デクロンは錆止めなのですが、ちょっと強い方。
いつも使っているのは弱い方で弱溶剤といいます。
「これは普段使わない弱溶じゃい…」
え?弱溶じゃい?なんて?
寺西くん、噛みました!いいところで…!
本当は強溶剤です。
はい、気を取り直して!続きです!
量を量っていきましょう。
缶を開けて、注ぎますが、ここで寺西くんからアドバイスです。
このままそそぐと、缶の口がドロドロになって汚れてしまいます。
なので、口を上にしてそそぎます。
塗料缶の口は上に!
お忘れなく~。
2液性は全部混ぜてしまうのではなくて、使う分だけ作ります。
1割作ってみましょう。
塗料の缶は17kgなので
17kg×0.1=1.7kg
1.7kg量ります。
缶の口を上にしてドボドボ…。
次に硬化剤です。
塗料を1割量りましたので、こちらの硬化剤も1割量ります。
3kg入っているので
3kg×0.1=0.3kg
同じように硬化剤の缶も口を上にして、今塗料を入れた入れ物に0.3kgそそぎましょう。
ドボドボ…。
そして、シンナーも入れます。
エポキシシンナーを今そそいだ塗料1.7kg+硬化剤0.3kg=2kgに対しての1割を入れるので、
2kg×0.1=0.2kg
シンナーを1割分入れると固さがちょうどよく使いやすく、薄すぎないです。
混ぜましょう!
これは電動ミキサーではなく、量が少ないので手動でかき混ぜていきます。
かくはん中~かくはん中~かくはん中~!
2液性は作ったら今日中に使いきります。
固まってしまって使えなくなってしまうので、必ず必要な分だけ作って、足りなくなったらまた作って、と作業中は何度も作って塗っています。
硬化剤と化学反応を起こして固まるようにできているので、1液性より強く長持ちする塗料です。
希釈で耐久年数が変わる?!
塗料でよく使われるものが3つあります。
上から順番に以下のグレードです。
①フッ素・②シリコン・③ウレタン
それぞれ耐久年数が変わってきます。
①フッ素は15~20年ぐらい
光沢感があり、丈夫で防汚性が高いです。
一番ツヤがあって、とてもキレイな仕上がりになりますよ。
②シリコンは10~15年ぐらい
最も多く使われている人気の材料で、汚れや色落ちに強いです。
防カビなどの性能があるものも、あります。
③ウレタンは5~10年ぐらい
こちらが、一番グレードが低いです。
コストを押さえたいのであればウレタンが一番安いのですが、耐久性が他の材料と比べるとあまりないので、業者に相談するといいですね。
また、塗り回数でも耐久年数は変わってきます。
①下塗り・②中塗り・③上塗りの3回塗りをするかどうかでも差が出てくるそうですよ。
それと大事なのが、希釈用のシンナーの量。
耐久年数は塗料を作る時点で決まってきます。
規定量を守って、きっちり量ることが大切なのですね。
薄かったりすると持ちも悪くなるので、適当でやってはいけません!
希釈用のシンナーで薄めるので、薄めすぎると塗料の寿命を縮めることになるのです。
シンナーで薄めすぎると塗料の寿命も薄めることになる
完璧です!
皆さんも覚えてくださいね!
2液性はとても手間がかかって大変ですが、耐久年数も仕上がりも全然、違うので塗り替え道場では2液性を使用して作業をしています。
寺西くんの実演、お見事でした!
いつもこのようにして、塗料を作っているのですね。
何度も量って、塗って、無くなったらまた作って塗ってを、繰り返すのはかなりの手間ですよね。
足場から降りてきて、作ってまた持って上る…。
2液性は固まってしまうので、作り置きはできません。
なので、これは欠かせない準備工程なのですね。
前回の1液と2液の違いの動画でも言っていましたが、寺西くんはフッ素などのツヤが素晴らしい塗料を塗るのはあまり苦ではないそうですよ。
手間はかかりますが、仕上がりがとにかくキレイなので、塗っていて楽しいとのことです。
確かに、塗るたびツヤツヤしてくるのを見るのは楽しそうですよね!
今回のような寺西くんに解説して欲しい!聞いてみたい!ことなどありましたら是非コメントを入れてくださ~い!
よろしくお願いします。
次回のご紹介動画は「下塗り・中塗り材の色が違うわけ!」についてです!
お楽しみに~☆
では、また見てね~。