2015/10/16
水性塗料と油性塗料
こんにちは。塗替え道場の中野です。
今回は塗料の主成分について少しご説明したいと思います。
シリコンやフッソ等といった種類はご存知の方も多いと思いますが、
それぞれに水性と油性(溶剤系)があるのをご存知でしょうか?
主な特徴としては以下の通りです。
※2液型とは・・・そのままでは使用できず主剤と硬化剤を混ぜて使います。1度混ぜると6~8時間で硬化するため使い回しができません。
このように水性、油性ともにメリット、デメリットがありますが、耐久性に関しては同じ条件のものに塗る場合、水性よりも油性の方が優れています。
特に油性2液タイプの塗料は他と比べると耐久性・密着性・艶に大変優れています。
しかし、主材と硬化剤を正確に計量し攪拌(かくはん)する手間もありますし、混ぜた後は6~8時間程度で使い切る必要があります。
職人の技術やスピード、きちんとした知識が必要となります。
油性のマーカーと耐水マーカー(水性)を想像してみてください。
どちらも乾けば水に濡れてもにじみませんが、どちらが耐久性に優れているかは容易に想像できると思います。
また、水性ペンではどうしても書けないような材質のものであっても油性マジックなら大丈夫というケースがあるように、外壁塗料においてもやはり油性塗料の方があらゆる下地に対して密着性が高い特徴があります。
最近はメーカーの努力もあって水性塗料でも油性塗料に近いくらい性能を向上させたものも存在しますが、多くの業者は、性能うんぬんの問題ではなくただ単に「価格を安く見せたい」、「臭気による苦情が怖い」といった理由から敢えて水性塗料を勧めるケースが増えてきているようです。
確かに臭気に関しては、油性塗料には独特の臭気があるので内装に使えない等のデメリットがありますが、現在の油性塗料は弱溶剤性と言われるものがほとんどで一昔前のような強い臭気は伴いません。
お客様やご近所の方にきちんと説明できていればそれほど苦情が出ることはないはずです。
油性の更に2液型となると、人件費・工賃がかかる、難しい、扱いづらい・・などという理由で推奨する業者は更に少なくなってきています。
しかし、油性2液こそが本物のプロフェッショナルが使う一級品であることは間違いありません。
もともと1液型しかない塗料も存在するので一概には言えませんが、基本的には1液型の塗料は作業性を重視しており、
2液型は作業性を犠牲にしてでも性能を重視しているのですから、プロがどちらを選ぶかは明らかです。
「お客さまにとって何がおすすめか」ではなく、「自分たちが扱いやすい」という基準で塗料を選択する業者を信用できるでしょうか?
塗替え道場では、きちんと水性、油性両方のメリット、デメリットをご説明させていただいたうえで条件の許す限り油性2液タイプをお勧めしています。
※一部の塗料(無機系や光触媒など)は水性専用に開発された超耐久なものもありますが、それらの特殊な塗料についてはこの限りではありません。